橋口代表×ハンガーズ加盟店座談会 関西の特殊壁紙事情って?

橋口代表×ハンガーズ加盟店座談会 関西の特殊壁紙事情って?

全国で活躍中のハンガーズ加盟店のリアルな声を拾う座談会第一弾。今回は、大阪・京都・兵庫など関西圏の加盟店に集まっていただきました。関西での仕事についてや、Hangersとの出会いのきっかけ、Hangersに期待することなど、橋口代表とともにざっくばらんに話していただいた内容をお届けします。

全国で活躍中のハンガーズ加盟店のリアルな声を拾う座談会第一弾。今回は、大阪・京都・兵庫など関西圏の加盟店に集まっていただきました。関西での仕事についてや、Hangersとの出会いのきっかけ、Hangersに期待することなど、橋口代表とともにざっくばらんに話していただいた内容をお届けします。

 


橋口:まずは皆さんの紹介から。(下の写真左から)大阪府豊中市の波多野勝彦さん(エムオーツー・リフォーム 代表)、京都市の千葉哲也さん(インテリア千葉 代表)、兵庫県加古川市の佐藤大介さん(株式会社WOLPHIN 代表)、兵庫県西宮市の浅沼晃司さん(株式会社コージー 代表)にお集まりいただきました。

 


橋口:波多野さんと千葉さんは職人、佐藤さんは工事店代表兼職人、浅沼さんは工事店の代表をされていますよね。関西圏の皆さんは普段どのような仕事が多いですか?

 


浅沼:西宮は住宅がメインです。あとは個人店舗などですね。
佐藤:うちも住宅中心で、店舗などもあります。
千葉:住宅や店舗もあります。これからの時期(6月~)は大阪近郊で店舗が増えると思います。
波多野:基本は住宅で、店舗、商業施設なども時々あります。最近増えたのは幼稚園です。インクジェットなどの特殊壁紙もありますね。

 


Hangersとの出会い
橋口:波多野さん、浅沼さんはHangers立ち上げの1期から参画されていて、千葉さんは2期、佐藤さんは法人化した後から入られましたよね。
Hangersの取り組みを知ったきっかけは?

 


波多野:僕は元々中田さんと仕事していて、立ち上げ前から話を聞いていました。君和田さん、倉迫さんの存在も知っていたので、その3人でやるんやったら面白そうだから、ぜひ参加しようと。

 


浅沼:僕はビニールクロス以外の商品にもっと触れる場がないかな、うちの職人さんにもっと色々触らせたい、という思いがあって、輸入壁紙を少し勉強し始めたときに中田さんの存在を知りました。それで連絡してお会いして、その後Hangers立ち上げのときに声をかけていただいて。

 


千葉:僕は最初に京都技能士会のメンバーの間でHangersのことを聞いて、それから色んなところで名前を聞くようになって、自分の仕事もビニールクロスばかりで、このままだと面白くないなと。どんなんやろと興味が湧いて、中田さんのところに電話して話を聞いたんです。実際やってみないとわからへんなと思ったんで、入ってみようと。

橋口:2年間くらい任意団体でしたけど、そのときと今の活動は違いますか?

千葉:最初の2年はHangersとして入職できる現場はほとんどなくて、法人化してからHangersの仕事がどんどん増えていると感じます。

 


佐藤:僕は特殊壁紙も依頼があれば対応していたんですけど、地元だと「こういうことやろうよ」と言っても乗ってくるような人がなかなかいなくて。そんなときにInstagramでたまたまHangersの存在を知りました。それでHangersのメンバーの店舗にお客さんのふりをして行ってみて、それから集まりの場に誘ってもらい、参加してみようと。
その後法人化パーティーで皆と話したら、自分が何年もこういう仕事をしたいと思っていた話がたくさん出てくるのがすごく楽しくて。帰りの電車でも笑っていて気持ち悪いくらい、嬉しくて仕方なかった(笑)。Hangersに入っていなければそういう人達と出会えていなかったと思います。

 


関西の特殊壁紙案件
橋口:輸入壁紙、デジタルプリント、和紙・箔などの特殊壁紙の案件は、関西圏ではどうですか?

 


佐藤:割合で言ったらまだまだ少ないです。こういうことできますと伝えてはいるけど、どうしても工務店さんが間に入っている場合だと、予算の関係でストップしやすい。どちらかというと小さな工務店さんの方が話を聞いてもらえますね。
エンドユーザーさんと直接話ができる場合だと、提案したら「施工例を見たい」「やりたい」となって、デジタルプリントなどの案件があります。好きで調べているお客さんもいますけど、「輸入壁紙ってどんなん?」っていうくらい知らない方が多いです。田舎だからかもしれませんけど(笑)。リノベーション会社の方と話をしても、Hangersの施工例を見せると「こんなんできんの」と。

 


千葉:僕の場合は手間請けの仕事が多かったので、直接工務店やお客さんと話をすることは今までほとんどないですけど、Hangersに入ってから特殊壁紙の施工が増えました。

橋口:千葉さん、波多野さんはHangersの現場に多く入職していただいていますよね。

波多野:そうですね。お客さんに直接特殊壁紙の話をしてもなかなか実現しないこともあって、今は施工の仕事をこなして実績を作るのが先かなと思っています。

 


関西の職人は器用?
橋口:輸入壁紙、デジタルプリント、和紙・箔などの特殊壁紙の案件は、関西圏ではどうですか?

 


浅沼:僕が昔現場に出ていた頃も、東京の仕事に呼ばれると、関西の職人さんは単価も安くて器用なのでものすごく重宝がられるんですよ。

橋口:逆に関西の方々はサービスしすぎかなとも(笑)。Hangersの理念である「職人の社会的地位の向上」として、当たり前の対価をもらうというのも一つだと思います。だから加盟店さんにちゃんと儲けてもらうために、Hangersで免責事項なんかのフォームを共有しようと考えています。
キャンセル料だったり、剥がしてみたら下地が悪かったという問題も、金額をあらかじめ提示しておいたら職人さんがちゃんと対価を得られる。職人さんは現場をきちんと収めるために、値段交渉するより先に触ってしまいますよね。

浅沼:まさに私がHangersに加盟するきっかけもそういうところ。我々のような一工事店がいくらそういう交渉をしてもなかなか通らないんですよね。「じゃあもううちでやらなくていいよ」くらいの話で済んでしまう。
やっぱりうちの職人さん達も、現場に入ったら下地が悪くてお金にならなくてもやる。そこにもずっと疑問を感じていました。だったら思いを同じくしている人間が集まって、個人よりもう少し大きな力で取り組んでいけば少しずつ変わっていくのかなという思いがあります。

 


橋口:仕事を請ける側は立場が弱い部分もあるので、フォームなど使えるものは色々使っていただきたいです。Hangersのせいにして、戦う盾にしてもらえれば(笑)。

浅沼:そういう個々ではできないことをHangersでできればいいなと。Hangersがプラットフォームとなって、これまで対等でなかったところと対等にやっていけるようにしていきたいですね。
もちろんそれに見合った技術力もある。そういう団体は業界にないと思います。それができるのがHangersだと僕は思っています。

 


技能向上について
橋口:技術力の話では、ちょうど職人のレベルアップのための研修&認定制度である「スタープログラム」という仕組みが今期から始まりますけど、この制度についてはどう思われますか?

千葉:僕は絶対にないとあかん制度だと思っています。今後Hangersが加盟店や案件を増やしていこうと思ったら、そういう制度がなければ収集がつかなくなるし、現場を収め切れないと思うんですよね。

浅沼:Hangersの現場として誰が行っても同じクオリティを保たないといけないでしょうし、必要だと思います。現場に出ていなくても職人向けの研修に参加しないといけないのかな(笑)。

橋口:工事店向けへは、仕事の取り方だったり、値決めの仕方といった内容を考えています。工事店さんもHangersと同じように仕事を受けられるようになっていただけたらと。
特殊壁紙は、特に和紙や織物なんかだとまず見積もりから難しいですよね。見積もりのコツなんかを共有してもいいかもしれないですね。

 


見積書、請求書問題
佐藤:壁紙問わず見積もりの出し方一つで受注率は絶対に上がりますし、見積書の作り方はものすごく大事だと思います。

橋口:実際のところレスポンススピードもかなり重要ですね。

佐藤:それがネックです…。プレイングマネージャーで8割くらい自分が現場に出ているので。見積書、請求書問題で苦しんでいる人はかなりいると思いますよ。

橋口:そういう声を聞くと、Hangersで見積書や請求書の代行をするのも、加盟店さんにとっては良いサービスかもしれないですね。

 


浅沼:基本的にはすごくアナログな業界なので、そのあたりを変えられたらかなり変わる気がします。Hangersの中だけでも、効率的に情報のやりとりができる仕組みができれば全然違うと思うんです。
他にも色んな問題があったり、もっとこういう仕事がしたいと思っているけど、どうすればわからないからHangersに加盟した人もいると思います。

橋口:Hangersが問題提起できる場所、自分だけではわからなかったことのきっかけを掴めるような場所であることは大事ですね。Hangersで業界を変えられる部分はもっとあるのではないかと思います。

 


Hangersへのリクエスト
橋口:こうしてほしいといったHangersへのリクエストは何かありますか?

佐藤:お客さんに特殊壁紙を提案する際に、何か提示するものがあればありがたいなと。僕の地域からだとショールームも遠いので。

波多野:僕も施工事例をお客さんにアピールしたいけど個人では出せないこともあるので、Hangers独自で何か見せられるものがあったらいいなと思います。

 


浅沼:加盟店数も多いですし、自分が触ったことのない商材でも、誰かが実際にこの商材をこういう方法で施工して、こういう仕上がりになったっていう情報を共有できたら嬉しいです。擬似体験ができますから。

千葉:こういう失敗しましたとか、これを使ったらまずかった、みたいなことも。

浅沼:僕らにとってはものすごく価値のある情報ですよね。

 


橋口:今まさに、今後皆さんに使っていただける施工実績集を作ろうとしています。「働き方改革」というベンチャー企業にデジタルプリントを無料施工すると企画や、他にも施工例としてコンテンツを溜めているところです。そういったものを早く皆さんにお渡しできるといいなと。
引き続き、皆さんと意見交換しながらHangersを盛り上げていけると嬉しいです。

 


今期から、話に出てきた「スタープログラム」制度が始まります。
壁紙職人の技能向上、キャリアアップを本気で考えるHangersの取り組みに今後もご注目ください!